⑦玉嶋文彦
加藤からバトンをもらいました、玉嶋です。
大学入学後、体育会に入るつもりは毛頭なかったが興味本位で蝮谷体育館へ足を運んだ。春ルーグ開幕直前で、チームは試合に向けてモチベーション高く練習に取り組んでいた。何となく週末の開幕戦も見にいくと、その盛り上がり・熱い戦いぶりに惹かれ、気付けば4月15日に加藤と共に同期内最速で入部届けを提出していた。
そこからは日々楽しい・苦しいの連続で、あっという間に月日は流れた。今思えば1年生の頃罰ランで泣いたことも、3年生になり初めて公式戦で得点したことも、全てが美しい思い出である。大変恐縮なことに、3年生からは主務に選ばれ、ハンドボール以外のところでも組織運営に携わることで様々な経験ができた。4年生になってからは、日々最上級生としてのあり方やチームに求められる選手と自らとの乖離に悩み苦しんだ。
今振り返ると、揺るがない思いや一貫した信念があった4年間とは言えないかもしれない。大学で体育会に入ることが自分にとっての最適解であったかも分からない。ただ、1つ胸を張って言えることは、この4年間で自分は大きく成長できたということだ。プレイヤーとしても主務としてもミスや失敗を重ねたが、その度に同期・先輩・後輩・監督コーチ・OBOG会の皆様・大学体育会事務担当の方々に支えられ、大きくなれた自分がいる。
自分の中で、この早慶戦はもはや自分だけのものではない。ここまで自分を成長させてくれた全ての方々に捧げる戦いである。慶應にとって30数年破ることのできていない強敵、早稲田に勝つことが今まで支えてくれた方々への最高の恩返しであり、自分の大学生活を「最高」にする最後のピースである。
慶應義塾体育会ハンドボール部員として挑む最後の試合。自分の全てを出し切り、自分にとっても、自分を支えてくれた方々にとっても一生忘れられない戦いにする。
次回は松野です。